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コラム

歴史と文学が香る伊豆の小京都 文豪たちが愛した名旅館「南山荘」

 

古より火山島であった伊豆は各所で温泉が湧き出、海と山、谷と川が織りなす豊かな自然が多くの観光客を引き寄せています。中でも山間に位置する修善寺温泉は、平安時代に歴史が遡る名湯や源氏に纏わる数々の歴史建造物が残り、多くの文豪たちを魅了してきました。歴史と文学が彩る伊豆の小京都、修善寺の魅力をご紹介してまいります。

 

 

目次

 

 

 

 

 

 

1.修善寺温泉の歴史と変遷

 

 

1-1.弘法大師と修善寺

歴史は1200年以上も前の平安時代に遡り、修善寺の町を流れる桂川で、少年が病気の父の体を冷たい水で洗うのを見た弘法大師が、仏教で使われる法具「独鈷」で岩を砕くと湯が湧き出し、それが修善寺温泉の始まりと言われています。その湯は独鈷の湯として今では町のシンボルとなり、日本100名湯にも選ばれています。

 

 

1-2.源氏所縁の地

鎌倉時代には源氏の悲劇の舞台となり、源頼朝の弟範頼や息子頼家が幽閉され、哀しい最期を遂げた場所として源氏所縁の史跡も多く残っています。

 

 

1-3.文豪たちに愛された温泉地

江戸・明治時代になると、箱根の近くということもあり湯治客が増え、昭和には多くの文豪がこの地を訪れ、修善寺を舞台にした数々の文学作品を生み出しました。川端康成、芥川龍之介、島崎藤村、北原白秋、尾崎紅葉、田山花袋、高浜虚子、泉鏡花、井伏鱒二などなど錚々たる文豪が名を連ね、夏目漱石はこの地で臨死体験をしたことでも知られています。街中には文豪たちに関する沢山の歌碑や記念碑が残っているので、文学散策も楽しめるでしょう。

 

 

2.修善寺観光・見所

2-1.寺社巡り

【修善寺】

 

807年に弘法大師が開いた真言宗の寺で、後に臨済宗、曹洞宗と宗派が変わっています。鎌倉時代には源範頼と源頼家が謀反の疑いをかけられ幽閉された寺として知られ、源頼家の肖像など源氏に纏わる宝物や北条早雲の寄進状などが奉納されています。毎年春には、この寺で弘法大師への感謝祭「湯汲み式」が、夏には「頼家祭」が開催されます。

 

 

【日枝神社】

 

修善寺の隣にあり、こちらも弘法大師が開いたと言われ修善寺の鬼門を守る鎮守としての役割がありました。境内にある信功院は、源範頼が幽閉され自害した悲劇の場所として知られています。一方で、寺の前にそびえる樹齢800年の2本の杉は、根元で二本に分かれておりその間をくぐると、子宝に恵まれると言われています。また境内には県の天然記念物である「一位樫」の大木があり、「一位」にかけて受験の合格祈願の名所にもなっています。

 

 

【指月殿】

 

鹿山の麓にある伊豆半島最古の木造建築と言われ、1204年にこの地で暗殺された源頼家の鎮権祈願のために、母、北条政子が建てた経堂です。中には釈迦如来坐像と仁王像が安置されており、正面の扁額は一山一寧が書いたものです。指月殿の横には源頼家の墓と、頼家に仕えた十三士の墓があります。

 

 

2-2.温泉巡り

【独鈷の湯】

 

弘法大師が開いた伊豆最古の温泉で町の中心にあり、修善寺発祥の湯として町のシンボルとなっています。現在は浴場の法律上、見学のみで入浴は禁止となっています。

 

 

【筥湯】

 

2000年に復活した外湯としての温泉施設で、弱アルカリ性の単純泉が柔らかい源泉かけ流しの湯です。天窓から陽の光が差し、檜の香りが漂う檜造りの内湯で癒された後は、併設している高さ12mの仰空楼から、修善寺の街並みを一望するのも爽快です。

 

 

2-3.竹林の小道

 

「伊豆の小京都」を特に印象づける修善寺屈指の観光スポットで、桂川沿いに1994年から3年間かけて整備された竹林の散策道です。天高く伸びる竹林から木漏れ日がこぼれる禅的な小路で、道中にはレトロな茶処や火の見櫓、竹の円形ベンチなど古都の趣あるオブジェに癒されます。夜はライトアップされ幻想的な夜景が楽しめます。

 

 

2-4.ギャラリーしゅぜんじ回廊

 

竹林の小径内にある無料のギャラリーで、修善寺の四季を切り取った写真展が楽しめる憩いのスポットです。

 

 

2-5.桂川と恋の橋巡り

 

修善寺の町を流れる桂川には5つの橋が架かっていて、心の中で願いを唱えながら全ての橋を渡ると、恋の願いが叶うと言われており、今女性に人気の「縁結びスポット」です。

 

【渡月橋】

別名「みそめ橋」と呼ばれる良縁祈願の橋で、運命の出会いや理想の相手を探している人にはご利益があるでしょう。

 

【虎渓橋】

別名「あこがれ橋」と呼ばれる恋愛成就の橋で、修善寺のすぐ前にあり、現在気になっている人がいる人にはラッキーチャンスが巡ってくるかも?

 

【桂橋】

別名「結ばれ橋」と呼ばれる子宝祈願の橋で、岡本綺堂の「修善寺物語」に出てくるヒロイン名にちなんで名付けられました。生まれてくる子供の健康祈願に効果あるでしょう。


【楓橋】

別名「寄り添い橋」と呼ばれる結婚祈願の橋で、「修善寺物語」のヒロインの妹名にちなんで名づけられました。相手のプロポーズを待っていたり、プロポーズの成功を祈る人には効力大でしょう。

 

【滝下橋】

別名「安らぎ橋」と呼ばれる夫婦円満の橋で、夫婦で末永く幸せな生活を願うと一生涯仲良く寄り添うことができるでしょう。

 

 

3.文豪所縁の老舗旅館「南山荘」

 

修善寺散策を1日楽しんだ後は、修善寺から北に少し離れた場所にある老舗旅館「南山荘」に宿泊してはいかがでしょう。創業は1907年と100年以上の歴史を持つ数寄屋造りの歴史建造物で、8000坪の広大な敷地には、丘あり谷ありの壮大な自然を取り入れた日本庭園が施され、渡り廊下や部屋から圧巻の庭¥景色が楽しめます。

 

詩人北原白秋が昭和9年にこの宿に滞在した後、「南山荘」と命名した由緒ある宿で、かの川端康成も著書「伊豆温泉記」の中で、「私が知る伊豆の湯で、一番いいのは長岡だった。宿は、大和館(南山荘)だったと覚える」と記しています。

 

 

広大な敷地ながら、客室は本館11室と離れ22室の33室のみで、館内の至る所や部屋の隅々に、当時の繊細で芸術的な工芸や建築様式を垣間見ることができます。

 

南山荘の湯は美肌の湯として知られ、「石風呂」「露天風呂」の他、富士山を眺めることができる「富士見風呂」の3つのお風呂を楽しめ、日帰り入浴も可能です。上出の川端康成も「伊豆の温泉で一番肌によい」と記しているようです。現在は改装中のため閉業中ですが、老舗旅館がどんな風に新装再開されるのか今から楽しみですね。

 

 

4.まとめ

豊かな自然に抱かれ、良質な美人湯で定評のある修善寺温泉郷は、古い歴史に培われ文豪たちの創造意欲を掻き立て、枯淡の趣を見せる大人の温泉町です。都心からもアクセスしやすいので、ふらっと電車に飛び乗って、文学の主人公よろしく浪漫チックな町歩きを一人で、または大切な人と一緒に風流に楽しんでみてはいかがでしょう。

 

 

基本情報

【修善寺温泉】

住所: 〒410-2416  静岡県伊豆市修善寺838-1

アクセス: 伊豆箱根鉄道「修善寺駅」下車

駐車場: あり 有料

公式サイト: http://shuzenji.info/

 

【南山荘】

住所: 〒410-2202 伊豆の国市長岡1056

アクセス: 伊豆箱根鉄道「伊豆長岡駅」下車 → 伊豆箱根バス 「温泉場中」下車 徒歩10分
       東名高速道路沼津ICより約40分

駐車場: あり 無料

公式サイト: http://www.nanzanso.jp/

エリカ・ド・ラ・シャルモント

エリカ・ド・ラ・シャルモント女性 | 30代

英国在住後、フランスのパリに在住。
旅行、ドライブは趣味で世界中を駆け回っています。
仏人夫と頻繁に日本にも帰国し、日本各地の魅力を再発見しています。

最終更新日:2019.11.08

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