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コラム

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江戸時代にタイムスリップする“お伊勢まいり”

「伊勢神宮」に行くには関東からだと出雲大社ほどではないですが、結構距離があります。車の場合は東名高速道路東京インターから高速道路を乗り継いで5時間ほどかかります。

江戸時代に “お伊勢まいり”が大はやりしたのですが、江戸からだと片道15日以上かりました。それでも伊勢神宮へは全国から500万人もの参拝者が訪れたといわれています。

その理由は伊勢神宮の魅力はもちろんのこと、ほかにもいろいろあったらしいですが、伊勢という町の楽しさも要因のひとつらしいです。

今回は江戸時代をしのびながら、今どきのお伊勢まいりをご紹介してみようと思います。

なお、「赤福」の店内の写真や「おかげ横丁」「二軒茶屋餅」の写真は、当該店舗の許可を得て撮影しています。



目次

  1. 1.今も昔も楽しい“お伊勢まいり”
  2. 1-1.右側通行の伊勢神宮
  3. 1-2.賑わいを見せる伊勢神宮内宮への表参道、「おはらい町」
  4. 1-3.長旅に甘い餅で疲れを癒す「餅街道」
  1. 2.参拝者を最高のもてなしで迎え続ける「赤福」
  2. 2-1.手作り“赤福餅”が食べられる「赤福本店」
  3. 2-2.常に適温の湯が沸いている「竈」
  4. 2-3.人気沸騰、月初め1日だけの「朔日餅」
  1. 3.江戸時代の旅人の気分を味わえる「おかげ横町」
  2. 3-1.伊勢に行ったら「伊勢うどん」も外せないグルメ
  1. 4.あまり深く考えず“お伊勢まいり”を楽しみましょう

1.今も昔も楽しい“お伊勢まいり”

伊勢神宮へお参りするのが本来の“お伊勢まいり”ですが、江戸時代はお参りを口実に、伊勢に遊びに行く町人のほうが多かったといいます。昔も今も訪れる人を楽しませてくれるのが伊勢なのです。



1-1.右側通行の伊勢神宮

「伊勢神宮」には“外宮”と“内宮”があり、まず“外宮”にお参りし、“内宮”は後から参拝するのが基本となっています。ところで、“外宮”と“内宮”で参拝方法に違いがあるのをご存じでしょうか

鳥居や参道の真ん中は神様の通り道なので、開けておかなくてはいけません。神社では通常参拝者は左側から入ります。出るときも左側通行です。これで参拝客同士がぶつかることがありません。伊勢神宮でも外宮は“左側通行”です。

しかし内宮は何故か右側通行なのです。

神社には身を清める“手水舎”があるのですが、内宮は拝殿に向かって参道の右側を流れる“五十鈴川(いすずがわ)”で身を清めていました。現在でも河原に“御手洗場(みたらし)”が残っていますし、手水舎も御手洗場近くにあります。左側から境内に入り手水舎(御手洗場)に行こうとすると、参道を横切らなくてはいけません。それでは参拝を終えた人とぶつかり、大混乱になってしまいます。それで内宮では右側通行が基本となったのです。これだとスムーズに歩けます。

これは、知り合いの神主さんからの情報でした。



1-2.賑わいを見せる伊勢神宮内宮への表参道、「おはらい町」
賑わいを見せる伊勢神宮内宮への表参道、「おはらい町」

内宮への表参道商店街は「おはらい町」といいます。宇治橋から伊勢神宮駐車場までの800メートルの間に、伊勢うどんや手こね寿司、お土産店などが建ち並び、賑わいをみせています。真ん中辺には「赤福」があり、道路を挟んで「おかげ横丁」があります。

江戸時代には「おはらい町」の両側には“御師(おんし、おし)”と呼ばれる参拝客の世話をする店舗が並んでいました。御師は、江戸などから集めた参拝者たちの伊勢での食事や宿泊、案内などを一手に行います。今で言う旅行代理店です。



1-3.長旅に甘い餅で疲れを癒す「餅街道」
長旅に甘い餅で疲れを癒す「餅街道」

江戸時代、尾張・三河方面からの参拝路は、桑名から伊勢に至る陸路と、伊勢湾を船で渡る海路がありました。

桑名から伊勢の街道沿いには「赤福」をはじめとした、餅を出す茶屋が点在し、伊勢の港にも餅茶屋がありました。餅は手っ取り早く食べられ、腹持ちが良く、料金も安いということで、とてもはやったそうです。

今でも、「赤福」以外に桑名(桑名市)には“安永餅(やすがなもち)”、四日市(四日市市)“永餅(ながもち)”、関宿(亀山市)“関の戸”、伊勢(伊勢市)“へんば餅”などの店が営業を続けています。いわゆる“餅街道”です。“へんば餅”はおはらい町でも買えます。

また、海路の終点、伊勢の港には“二軒茶屋餅”があります。現在の建物は明治時代のものです。“二軒茶屋餅”は伊勢神宮からも近いので是非立ち寄ってみてください。おいしいです。


安永餅

永餅屋老舗 本店

三重県桑名市有楽町35

電話:0594-22-0327

URL:https://www.nagamochiyarouho.co.jp


永餅(なが餅)

なが餅 笹井屋本店

三重県四日市市北町5-13

電話:059-351-8800

URL:https://www.nagamochi.co.jp/


関の戸

深川屋

三重県亀山市関町中町387

電話:0595-96-0008

URL:http://www.sekinoto.com/


へんば餅

へんばや商店

三重県伊勢市小俣町明野1430-1

電話:0596-22-0097

URL:https://henbaya.jp/


二軒茶屋餅

二軒茶屋餅 角屋 本店

三重県伊勢市神久6-8-25

電話:0596-23-3040


長旅に甘い餅で疲れを癒す「餅街道」


2.参拝者を最高のもてなしで迎え続ける「赤福」

「赤福」の本店はおはらい町の中程にあります。江戸時代中期、1707年(宝永4年)創業で、現在の建物は1877年(明治10年)に建て直されたものです。



2-1.手作り“赤福餅”が食べられる「赤福本店」
手作り“赤福餅”が食べられる「赤福本店」

代表的名菓は“赤福餅”。今では伊勢土産としてお土産店や駅売店などでも買えますが、「赤福本店」ではその場で手作りされる“赤福餅”が食べられます

店頭の間仕切りされた部屋では、女性スタッフが2本の指を上にしてあんこを餅に載せています(こすりつけているといった方がいいかもしれません)。するとできあがったものが見事に“赤福餅”の形をしています。

あの独特な波型の模様は指の跡だったのです。お土産用はもちろん機械であの形を作っているのでしょうが、本店では昔ながらの“本物の指の形”がついています。

店内では温かいお茶とセットになった“赤福餅”がいただけます。お土産のものよりおいしく感じられます。


手作り“赤福餅”が食べられる「赤福本店」2

赤福本店

三重県伊勢市宇治中之切町26

フリーダイヤル:0120-081-381

営業時間:5:00~17:00

年中無休

URL:https://www.akafuku.co.jp/



2-2.常に適温の湯が沸いている「竈」
常に適温の湯が沸いている「竈」

“赤福餅”とのセットとして出してくれる番茶ですが、これが「赤福」の命ともいえるお茶なのです。店頭の土間に3つの朱塗りの竈(かまど)が並んでいます。ここで湧かした湯で番茶を入れてくれるのですが、このお湯番が「赤福」の最も大切な仕事だといいます。
3つのうちひとつがお茶になる竈、あとは少しぬるい湯になっています。お茶用に湯が少なくなると、少しぬるい湯をつぎ足すのだそうです。熱湯を足すと熱くなりすぎますし、水だと冷めてしまいます。これを一日中繰り返していきます。
「赤福本店」は朝5時開店ですから、大変な仕事ですね。新入社員はまずこの“竈焚き”から始めるそうです。
長い旅をしてきた“お伊勢まいり”の人たちに、心からの温かいお茶を出す、これが「赤福」の最高のもてなしです。



2-3.人気沸騰、月初め1日だけの「朔日餅」
人気沸騰、月初め1日だけの「朔日餅」

毎月1日(ついたち)には早起きをして伊勢神宮へお参りする“朔日(ついたち)まいり”という習わしがあります。「朔日餅」は早朝にお参りをして帰りがけに「赤福」で温かい番茶と赤福餅を楽しむ参拝者が多いため、1日だけの特別なお菓子でおもてなしを、ということで始まりました。

「赤福」で「朔日餅」を始めたのは1978年(昭和53年)のことで、そう古いことではありませんが、それが口コミなどで評判になり、毎月1日の早朝には「朔日餅」を買い求める客で長蛇の列ができるようになりました。

売り出しは午前4時45分からですが、前日夜中から徹夜で待つ人もいるほどです。現在では前日の午後5時から“列整理券”が配られ、整理券の順番で購入ができるようになったので、混雑は多少緩和されました。

「朔日餅」は1月1日の発売はありません。それ以外の11ヶ月は、毎月内容が変わり、その月にちなんだ季節感いっぱいのお菓子になっています。

本店内では食べることができます。整理券はいらないそうです。


電話などでの予約もできますし、また、本店のほかにも多くの店舗でも数量限定で予約販売をしています。実のところわざわざ伊勢まで行かなくても「朔日餅」は手に入るのですが、できたてを買ったり食べたりできるのは本店だけです。早朝のお伊勢まいりと「朔日餅」、いいものですよ。



3.江戸時代の旅人の気分を味わえる「おかげ横町」

江戸時代の旅人の気分を味わえる「おかげ横町」

江戸時代、伊勢神宮前にあった町並みを再現した「おかげ横丁」。おはらい町通り沿いに江戸時代から明治期の建物を移築、再現して1993年(平成5年)に開業しました。今でいうオープンカフェ的なお店の前には縁台が並べられ、飲食をしながらゆっくりおしゃべりができます。ここには伝統工芸品の店や本格的海鮮料理の店、団子屋、おぼろ昆布の店など、伊勢ならではのお店が軒を連ねています。



3-1.伊勢に行ったら「伊勢うどん」も外せないグルメ
伊勢に行ったら「伊勢うどん」も外せないグルメ

「おかげ横丁」で私のおすすめは“伊勢うどん”の「うどんやふくすけ」です。非常に柔らかくゆでられたつゆなしの極太麺に、たまり醤油を使った甘めのタレをかけて食べます。柔らかいうどんなんてと思うかもしれませんが、これがなんとも美味。癖になります。

伊勢には“伊勢うどん”の店がいっぱいあり、全部を食べたわけではありませんが、伊勢神宮周辺の数店では個人的に「ふくすけ」の味が気に入りました。江戸時代みたいに縁台で食べられるのがいいですよね。

“伊勢うどん”は極太麺で、ゆで時間が1時間以上ととてつもなく長いのが特徴です。これでベタベタになるのではなく、しっかりしたうどんなのに中はふわふわ。独特の食感です。

「お伊勢まいりで長旅をして疲れていた人にとって、この柔らかいうどんは、お腹に優しい最高の食事だったのです。」と「ふくすけ」の店長さんからうかがいました。


うどんやふくすけ

三重県伊勢市宇治中之切町52

電話:0596-23-8807

営業時間:10:00~17:00(ラストオーダー)

年中無休

URL:https://www.okageyokocho.co.jp/tenpo/fukusuke/


おかげ横丁

URL:https://www.okageyokocho.co.jp/


伊勢に行ったら「伊勢うどん」も外せないグルメ2


4.あまり深く考えず“お伊勢まいり”を楽しみましょう

「伊勢神宮」は内宮、外宮とほかの神宮関係の施設を合わせて正式には“神宮”と呼ぶそうです。天皇家の氏神様ですから神社の世界では第1に位する神社なのでしょう。出雲大社との争いに勝ったから、と聞いたことがあります。仏教と神道の争いもありました。

江戸時代は仏教の時代ですが、江戸の人たちはそんな権力争いとは関係なく、お伊勢まいりを楽しんでいました。

明治以降現代までいろいろありますが、あまり深く考えるとつまらなくなってしまいます。「伊勢」は観光地として大変魅力があります。江戸時代のように今の時代の“お伊勢まいり”を楽しみましょう。

のりじゅん

のりじゅん男性 | 60代

フリーライター。旅行好きがこうじて、40歳を過ぎてから旅行雑誌の編集者になり、全国を走り回っていました。

最終更新日:2020.03.23

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