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コラム

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秩父の温泉を訪ねて。秩父往還を巡る旅

埼玉県は有名な温泉は? 千葉在住の筆者でさえ全く思いつきません。千葉も同じようなものですが、茨城県を含めこの3県は温泉と全く結びつきませんね。それでも千葉や茨城の温泉はいくつか行ったことがありますが、埼玉は一度も行ったことがありませんでした。

地図を眺めてみたら、秩父地方にかなりまとまってあります。調べるとかなり古い温泉もあり、なかなかよさそうなので、出かけてきました。



目次
  1. 1.埼玉県の温泉数
  1. 2.温泉街道だった「秩父往還」
  1. 3.秩父往還沿いにあった「秩父七湯」
  2. 3-1.江戸時代からある“荒木の湯”「御代の湯 新木鉱泉」
  3. 3-2.300年以上の歴史ある“柴原の湯”
  4. 3-3.将門伝説が残る“鹿の湯(「白久温泉」)”「みやこ旅館」
  5. 3-4.日帰り入浴のみの営業“千鹿谷の湯”
  1. 4.その他のおすすめの温泉
  2. 4-1.築300年、茅葺きの温泉民宿「すぎの子」
  3. 4-2.信玄ゆかりの“和銅鉱泉”「和どう」
  1. 5.見どころいっぱいの温泉街道“秩父往還”

1.埼玉県の温泉数

最初に埼玉県の温泉に関しての豆知識です。

埼玉県は温泉地数41位 (27か所)、源泉数42位(112か所)(環境省発表 温泉利用状況について 平成29年年度温泉利用状況 2019.3末現在)だそうです。

温泉地では東京都、滋賀県、佐賀県、長崎県、鳥取県、沖縄県より多いのですが、名前の知られたところはありません。埼玉県は温泉に関しては全くの無名県ですね。



2.温泉街道だった「秩父往還」

“秩父往還(ちちぶおうかん)”は埼玉県の熊谷(くまがや)市(中山道熊谷宿)から、秩父を経て雁坂峠(かりさかとうげ)を越えて、山梨県の甲府に至る古い街道です。現在は国道140号線となっています。県境にある雁坂峠は大変険しく、1998年に雁坂トンネル(6625m)が完成するまでは自動車で峠を越えることができませんでした。

“秩父往還”の歴史は古く、日本武尊(やまとたけるのみこと)が蝦夷地(東北地方以北)を平定するために利用した道(出典:「日本書紀」)と記されているほどです。武田家が織田信長に滅ぼされるとき、武田の残党が逃げ道として利用したともいわれています。

また街道沿いに秩父神社、三峯神社があり、また秩父三十四ヵ所観音霊場札所巡りのなど信仰の道であり、また峠を越えて善光寺や身延山、富士山、遠くはお伊勢まいりのへの重要な街道でした。



3.秩父往還沿いにあった「秩父七湯」

秩父往還沿いには古くから「秩父七湯」といわれる7つの温泉があったそうです。7湯は「荒木の湯」「鳩の湯(廃業)」「柴原の湯」「千鹿谷(ちがや)の湯」「鹿の湯」「梁場の湯(現存せず)」「大指の湯(現存せず)」で、現在は残念ながら利用されていない温泉もあります。



3-1.江戸時代からある“荒木の湯”「御代の湯 新木鉱泉」
江戸時代からある“荒木の湯”「御代の湯 新木鉱泉」

「新木(あらき)鉱泉」は秩父市の中心街に近い、秩父札所4番金昌寺(新木寺)の門前町に江戸時代後期(1827年)に創業した宿です。温泉は秩父七湯の“荒木の湯”で、泉温は15℃の単純硫黄泉です。適温に加温しています。

建物は創業当時の内装をそのまま残した木造2階建てで、重厚な造りが歴史を感じさせます。創業当時から残る和室や露天風呂付きに改装された部屋など全13室で、上州牛はじめ地元の食材を中心に、旬の素材をふんだんに使った会席料理が評判です。


江戸時代からある“荒木の湯”「御代の湯 新木鉱泉」2

「御代の湯 新木鉱泉」

埼玉県秩父市山田1538番地

電話番号:0494-23-2641

日帰り入浴:可能

アクセス:

鉄道/西武秩父線西武秩父駅または秩父鉄道秩父駅からタクシーで約10分

車/関越自動車道花園ICから国道140号線経由約35分

URL:https://www.onsen-yado.net/



3-2.300年以上の歴史ある“柴原の湯”
300年以上の歴史ある“柴原の湯”

“柴原温泉(柴原の湯)”には関越自動車道花園ICを下りて国道140号線を40分ほど走り、県道43号線の交差点で右折、2kmほどで到着します。鉄道だと秩父鉄道武州中川駅からタクシー(または宿の送迎車)です。

“柴原温泉”には現在2軒の温泉宿があります。日本秘湯を守る会会員宿「かやの家」と日帰り入浴ができる「手打ちそばの宿 柳屋」です。

もう1軒「菅沼館」があったのですが、2010年に廃業してしまいました。実はこの「菅沼館」は300年以上の歴史ある宿で、“柴原温泉”の元湯でした。源泉は宿の奥にある古い井戸から湧き出ており、隣に“湯大権現”というお宮(秩父市指定有形文化財)が建っています。泉質は単純硫黄泉で、泉温は11.4℃の冷泉です。現在「柳屋」と「かやの家」の温泉はこの源泉を受け継いでいます。


300年以上の歴史ある“柴原の湯”2

「柴原温泉」

アクセス:

鉄道/秩父鉄道武州日野駅下車2km(タクシーまたは送迎)

車/関越自動車道花園ICから国道140号線約40分、県道43号線を右折、2km


300年以上の歴史ある“柴原の湯”3

「奥秩父 柴原温泉 かやの家」

埼玉県秩父市荒川小野原1009-1

電話番号:0494-54-1192

日帰り入浴:不可

※日本秘湯を守る会会員

URL:http://www.kayanoya.co.jp/


300年以上の歴史ある“柴原の湯”4

「奥秩父荒川 手打ちそばの宿 柳屋旅館」

埼玉県秩父市荒川贄川2048

電話番号:0494-54-0250

日帰入浴:可能

URL:http://www.yanagiya-ryokan.co.jp/



3-3.将門伝説が残る“鹿の湯(「白久温泉」)”「みやこ旅館」

“鹿の湯”の元湯は秩父鉄道白久(しらく)付近から山中へ入ったところに湧いていました。現地には当時営業していた鹿の湯山荘が廃墟になって残っています。

白久駅近くの「みやこ旅館」は、“鹿の湯”の歴史を引き継ぐ「白久鉱泉(温泉)」を引いています。


将門伝説が残る“鹿の湯(「白久温泉」)”「みやこ旅館」

国道140号線や秩父鉄道と平行して流れる荒川沿いに「奥秩父白久鉱泉 将門の隠し湯 みやこ旅館」があります。“将門の隠し湯”といわれているように、平安時代の豪族、平将門(たいらのまさかど)の伝説が残る温泉です。

将門は関東地方の豪族で、京都の朝廷にたてついて“将門の乱”を起こしたと伝わる人物です。負けた将門の首は京都に運ばれ晒し首(さらしくび)にされたといいます。関東地方には千葉県、茨城県を中心に将門伝説は多いのですが、秩父にもいくつか残っています。そのひとつが、朝廷軍に追われ秩父にやってきた将門は、群馬県境に近い城峰山(じょうみねさん=1038m)で最後遂げたというものです。その時、傷を癒やしたのが白久鉱泉でした。

「みやこ旅館」は、客室数7部屋の小さな宿です。特に評判なのがお風呂で、荒川沿いの河岸段丘の上にあるため、目の前には大パノラマが広がり、眼下に荒川の清流が眺められる絶景の温泉です。


将門伝説が残る“鹿の湯(「白久温泉」)”「みやこ旅館」2

「奥秩父白久鉱泉 将門の隠し湯 みやこ旅館」

埼玉県秩父市荒川白久77

電話番号:0494-54-1415

日帰り入浴:可能

アクセス:

鉄道/秩父鉄道白久駅下車徒歩約800m

車/関越自動車道花園ICから国道140号線で約50分



3-4.日帰り入浴のみの営業“千鹿谷の湯”

“千鹿谷の湯(千鹿谷鉱泉)”は秩父七湯の中で最も古い温泉です。ここは秩父往還(国道14号線)沿いではなく、国道140号から北へ15キロメートルほど入った山中にあります。

「千鹿谷鉱泉旅館」がありますが、現在は日帰り入浴しか営業していません。24時間営業ですが、無人です。泉質は不明でしたが、無色透明でヌルヌルとした感触があり、源泉掛け流しです。いつ営業停止してもおかしくない温泉です。内湯だけですがあまり清潔とはいえないので、一般的にはおすすめできません。


「千鹿谷鉱泉旅館」

埼玉県秩父市上吉田2148

電話番号:090-5444-2041

日帰り入浴のみ(700円)

アクセス:

鉄道/秩父鉄道三峰口駅からタクシー(約15km)

車/関越自動車道花園ICより国道140号線、国道299号線経由約40分



4.その他のおすすめの温泉

「秩父七湯」のうち現在入浴可能なのは4湯ですが、秩父往還沿いにはまだまだ温泉があります。その中からおすすめの2湯です。



4-1.築300年、茅葺きの温泉民宿「すぎの子」
築300年、茅葺きの温泉民宿「すぎの子」

「茅葺の宿 民宿すぎの子」は秩父鉄道武州中川駅に近い国道140号線沿いにあります。秩父市役所荒川綜合支所が目印です。

建物は茅葺き屋根で、300年以上前に建てられたという合掌造りになっています。風呂はアルカリ性の温泉(鉱泉)で、体の芯から温まります。


「茅葺の宿 民宿すぎの子」

埼玉県秩父市荒川上田野1743-1

電話番号:0494-54-0963

日帰り入浴:不可

アクセス:

鉄道/秩父鉄道武州中川駅下車

車/花園ICから国道140号線で約50分

https://suginoko-sato.jp/



4-2.信玄ゆかりの“和銅鉱泉”「和どう」
信玄ゆかりの“和銅鉱泉”「和どう」

「ゆの宿 和どう」は秩父市の中心街と長瀞の中間地点にある和銅鉱泉(温泉)の宿です。

宿のある秩父市黒谷は、日本最初の貨幣“和同開珎(わどうかいちん)”を作った銅を産出した鉱山跡(和銅遺跡)があることで知られています。また、武田信玄は鉱山を支配し、大々的に銅の採掘事業を展開しました。和銅鉱泉は武田信玄時代には発見されていたといわれている歴史ある温泉です。和銅鉱泉を現代の「秩父七湯」のひとつに入れる人もいるようです。

温泉は無色透明な単純硫黄泉です。建物は鉄筋コンクリート建てで、全38室、そのうち露天風呂付きが14室とかなり高級な宿です。


「秩父温泉 ゆの宿 和どう」

埼玉県秩父市黒谷813

電話番号:0494-23-3611

日帰り入浴:可能

アクセス

鉄道:秩父鉄道和銅黒谷駅下車、徒歩約10分

車:関越自動車道花園ICから国道140号線で約30分

URL:https://www.wadoh.co.jp/



5.見どころいっぱいの“秩父往還”

秩父往還沿いの温泉を巡ってきましたが、歴史ある温泉が多く千葉県人として意外な発見でした。秩父には長瀞や秩父神社、三峯神社、秩父三十四観音(札所)、和銅遺跡など名所旧跡がいっぱいあります。是非一度行ってみてはいかがでしょうか。

のりじゅん

のりじゅん男性 | 60代

フリーライター。旅行好きがこうじて、40歳を過ぎてから旅行雑誌の編集者になり、全国を走り回っていました。

最終更新日:2020.06.30

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